日本のSmalltalk-80バージョン履歴
勝田均さんから教えていただいたものです。これは小田垣まりかさんによるOral History収集の間接的な派生物です。--abee
安松一樹さんのSMLへの投稿と合わせて読むとよいかもしれません。--abee
1981:LV1(Licence Version 1)
Xerox PARCのSoftware Concepts Laboratory(SCL)がアップルコンピュータ、テクトロニクス、DEC、カルフォルニア大学バークレイ校に提供したバージョン。
1983:LV2
SCLがLV1を改良したもの。
1983: CV3(Customer Version 3)
LV1をもとに、Xerox Special Information Systems(XSIS)が1100SIP(Dolphin)用にリリースしたバージョン
1984: CV4
LV2をもとに、XSISが1108(Dandelion)用にリリースしたバージョン
1985: KV4.1(Kiku Version 4.1)
CV4をもとに、富士ゼロックスのSoftware Technology Center(STC)が、1121AIW(Kiku X)用にリリースしたバージョン
1986: KV4.2
KV4.1をもとに、STCがそれまで15ビットだったオブジェクトポインタを16ビットの3/4まで使えるように拡張したバージョン。1121AIW用
1985: LVUW-1(Licence Version for Unix Workstation 1)
LV2をもとに、SCLがSunワークステーション上で動作する仮想マシン用に開発したバージョン。オブジェクトポインタは30ビット。
1986: KV5(Katana Version 5)
KV4.1にLVUW-1での変更分を取り込んで、STCが1161AIW用にリリースしたバージョン。
1986: LV2.1
LV2をもとに、ParcPlace Systems(PPS)がリリースしたバージョン
1987: KV6
KV5をもとに、STCが1161AIW用にリリースしたバージョン。
「KV」
勝田均さんによるコメントです。--abee
KVのKは、仮名でも漢字でもなく、菊と刀のKであったことが判明しました。
「オブジェクトポインタを16ビットの3/4まで使えるように拡張」
稲垣政富(aka きょうそ)さんによるコメントです。--abee
これは、内部的にはSTRETCHと言っていたものです。
それまでは、
MSBが0だと、残り15bitはそのままSmallIntegerの値
MSBが1だと、残り15bitはObjectPointer
STRETCHでは、
MSBが00だと、残り14bitはそのままSmallIntegerの値
MSBが01だと、残り14bitはObjectPointer
MSBが1だと、残り15bitはObjectPointer
このページを編集 (2138 bytes)
|
以下の 1 ページから参照されています。 |
This page has been visited 3412 times.