日本語 Squeak :開発版イメージの作り方 (Nihongo6.1、Nihongo6)
以下の情報は SqueakNihongo6.1 向けの古い情報です。
SqueakNihongo 6.1 を公式リリース版に近づけて使うための手順
日本語版 Squeak (SqueakNihongo 6.1)は、Squeak eToys 専用アプリケーションとしての利用を想定して作られています。そのため、主だったターゲットユーザーである非開発者(非 Smalltalk ユーザー)が戸惑わないように、本来の Squeak/Smalltalk システムとしての機能は、通常の操作では利用できないよう制約がかけられています。たとえば、デスクトップをクリックしてもデスクトップメニュー(別名ワールドメニュー)は現われません。また、公式リリース(いわゆる英語版)に含まれているリソース(サンプルプロジェクト、開発者用フラップ)なども削除してあります。しかし、いくつかの設定を変更し、削除されたリソースを復活・再構成することで、SqueakNihongo 6.1 から、公式リリース版に近い状態でなおかつ日本語を扱うことが可能な Squeak システムを作ることも可能です。以下にその手順の一例を示します。
テーマ変更
- デスクトップメニュー → 外観… → choose theme... → outOfTheBox
- デスクトップメニューは次のいずれかの方法で呼び出せます。
- esc キー
- デスクトップを alt/cmd-クリック → 赤ハロークリック → デスクトップメニュー…
- ポップアップに → 了解
- 以降、デスクトップのクリックでデスクトップメニューを呼び出すことができるようになります。
Squeak 仮想マシンのウインドウサイズ変更
- ワークスペースを開く
- デスクトップメニュー → open... → workspace
- Display border: (0@0 extent: 800@600) width: 2 とタイプして do it (alt/cmd-d) 。
- do it は式(Smalltalk 言語スクリプト式)の評価のこと。
- 評価したい式を入力後、ドラッグして選択し、Win などでは alt、Mac ではコマンド(cmd)キーを押しながら D キーをタイプ。
- 評価したい式のみの行なら式を選択する必要はない。式を入力直後に do it すればよい。
ちなみに…
- 評価したい式がテキストの一部の場合、あるいは複数行の式を一気に do it したい場合は選択して範囲を明示的にする。
- 改行は式の区切りとしての意味を持たない。式の区切りにはピリオドを使う。
- 枠に合わせて Squeak 仮想マシンのウインドウの右下隅などをドラッグしサイズを変更
- Display extent を print it (alt/cmd-p) して確認 => 800@600
- print it は、評価の結果を文字列として挿入する以外は do it と同じ。
日本語を扱える英語メニューモードに変更
- ヘルプ… → 言語を設定… → 英語
- Smalltalk systemLanguage: #Japanese; primaryLanguage: #English を do it (alt/cmd-d) 。
フラップの再構築
- デスクトップメニュー → flaps... → destroy all shared flaps → Yes
- デスクトップメニュー → flaps... → install default shared flaps
- デスクトップメニュー → flaps... → □ Navigator
- ■ Navigator とインジケータ変化し、Navigator フラップ出現
World of Squeak リストア
- デスクトップメニュー → open... → Package Loader
- 他のイメージとフォルダを共用しているときは念のため sm フォルダを別の場所へ退避 or 削除
- アップデートの問いかけに対して Yes
- Worlds Of Squeak → install
- The Worlds Of Squeak プロジェクトのプロジェクトウインドウをクリックして中に入る(enter)
- デスクトップメニュー → previous project
- Package Loader ウインドウを閉じる
SqueakLogo 設置
- Squeak タブをクリックして開く
- Trash をダブルクリック
- SqueakLogo をデスクトップに移動
- <> (More controlls) をクリック
- - (Delete this page) をクリック → Yes
- <> (Fewer controlls) をクリック
- TRASH を閉じる
SqueakLogo 位置調整、デスクトップカラー変更
チェンジセット/プロジェクト名称の変更
- シングルチェンジソーターを開く
- デスクトップメニュー → open... → simple change sorter
- Tools タブ → Tools フラップから Change Set をドラッグ&ドロップ
- 左上のペインの黄ボタンメニューから rename change set (r)
- 左上のペインのスクロールバーのメニューボタン → rename change set (r)
- 左上のペインにマウスポインタを合わせて
- 黄ボタン(1ボタン→ option-クリック、2ボタン→右ボタン、3ボタン→中/ホイールボタン)
- alt/cmd-r とタイプ
- Unnamed1 とタイプして Accept (alt/cmd-s)
- シングルチェンジソーターを閉じる
仮想イメージの保存
- デスクトップメニュー → save as...
- SqueakNihongo61dev.image などとタイプして Accept (alt/cmd-s)
質問、コメントなどはこちらへ
World of Squeak リストア
1.デスクトップメニュー → open... → Package Loader
これを実行すると以下のようなタイトルでエラーになるのですがどうしてでしょうか?
「Error: All SqueakMap master servers are down:'mapl.squeakfoundation...」
以下の情報は m17n36-3、SqueakNihongo6 向けの古い情報です。
Squeak を日本語化したもの(日本語文字列の取り扱い機能の付加、および、よく使用するメニュー項目やメッセージの日本語化など)は、すでにインストール済みのものを「日本語版Squeakを使おう」ページから入手するほかに、公式リリース版に対して別途入手した機能拡張のためのパッケージ(m17n36)をインストールして自分で作ることもできます。以下にその手順を簡単に示します。こうした手続きを踏むことで、Squeak eToys での使用に特化するためにすでにインストール済みのバージョンはからは削除されてしまった、公式リリース版に含まれるリソースを引き続き使用できること、公式リリースとほぼ同じオプション設定の状態で Squeak が利用できる、といった利点があります。
インストール
- 各プラットフォーム用公式 3.6 版フルパッケージを入手してパスに日本語が含まれない場所に展開
- 展開用ソフトによっては展開後「○○フォルダ」などと追加されるので、これもあれば削除。
- 展開先はルートなどがベターでしょう。
- 日本語機能拡張用パッケージを入手(正体は ZIP アーカイブだが展開はしない)
- 仮想イメージ「Squeak3.6-5424-full.image」を使って Squeak を起動
- デスクトップメニューの save as... で「SqueakM17n36.image」などとして新しい仮想イメージを作成
- デスクトップメニューの open... サブメニューから file list(ファイルリスト)を選択して起動
- 右上のリストペイン(枠)から、m17n36-3.1.sar を探して、クリックして選択
- すぐ上のペインに install ボタンが現れるのでこれをクリック
- プログレスバーが多数現われては消えるのでひたすら待つ
- Version Notes というウインドウが現われてインストールが終了する
- デスクトップメニューの help... サブメニューから set language... → Japanese を選択。
- しばらくの間のあと、Tools 以外のタブ名称が日本語になる
- Version Note をたたむ(タイトルバーの右端の○ボタンをクリック)
- ファイルリストを閉じる(タイトルバーの左端の×ボタンをクリック)
- デスクトップメニューから「保存して終了」を選択
日本語化後、メニューは英語のまま使うための設定
現在の日本語版では、メニュー項目などにあるモーフ名やクラス名など、英語のままでもよいものも機械的に日本語にしてしまう不都合があります。また、メニューは英語のままで日本語オブジェクトを利用したいだけという場合もあるでしょう。次の操作をしておくと、日本語版を英語メニューで使えます。
- デスクトップメニューの「ヘルプ」サブメニューから「言語を設定…」→「英語」を選択
- workspace (ワークスペース)などで次の2つの式を do-it (選択してalt/cmd-d)
- Smalltalk systemLanguage: #Japanese.
Smalltalk primaryLanguage: #English
- 使用したワークスペースなどを閉じ、デスクトップメニューから save を選択
SqueakNihong6 を日本語化した公式リリース版に近づけて使う
前述の「インストール」欄で示した作業がなんらかの理由でうまくいかないというときは、日本語機能を組み込み済みの SqueakNihongo6 を別途入手して使用する手もあります。ただ SqueakNihongo6 は、初中等教育現場で Squeak eToys 専用ソフトとして Squeak を用いるための用途で用意されたものなので、いくつかの機能制約(代表的なのはデスクトップメニュー禁止)やリソースの削除(Worlds of Squeak プロジェクト群を欠いている)などが意図的に行なわれており公式リリース版とは使い勝手が異なります。そこで、完全に公式リリース版と等価にすることはできませんが、ある程度似たような状態に戻すための作業の手順を以下に示します。
- 日本語 Squeak のセットアップを終えておく
- SqueakNihongo6.image で Squeak を起動
- キーボードの esc キーを押してデスクトップメニューを呼び出す
- 外観… → choose theme... サブメニューから outOfTheBox を選択
- デスクトップメニューの ヘルプ… → 言語を設定…サブメニューから「英語」を選択
- デスクトップメニューの flaps... サブメニューから destroy all shared flaps を選択
- デスクトップメニューの flaps... サブメニューから install default shared flaps を選択
- デスクトップメニューの flasp... サブメニューから Navigator を選択してチェックを on (□→■)に
- workspace などで次の式を do-it
- Smalltalk systemLanguage: #Japanese.
Smalltalk primaryLanguage: #English
- 日本語メニューで使いたいときはこの操作は行なわず、言語を設定…サブメニューから Japanese を選択
- 使用したワークスペースなどを閉じ、デスクトップメニューから save を選択
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