私的暫定 Dynabook 環境に関するメモ
いろいろとご不満のむき(某スレの 47 とか藁)はありましょうがはっきり言って Smalltalk は暫定 Dynabook OS だった経緯があるので、幸か不幸か時代に取り残されてまま放置され結果的に開発環境色を“必要”以上に強めずに済んだ Apple Smalltalk をベースにした Squeak は、そのままそれが動く携帯デバイスを用意できさえすれば、Alto よりずっと本物に近い“暫定 Dynabook ”に仕立て上げることが可能になるわけですな…という単純な発想に基づき、Squeak を動かすことができる携帯デバイスを活用して、勝手に Dyanbook プロジェクトの続きをしながらコンピューティングをエンジョイしようという企画です。ぼちぼち単なる「モバイルで Squeaking 」、つまり「こんなのでも Squeak は動くんですぜ、旦那!」的側面から脱却して、Squeak をコンピュータ環境としてとらえ、日常生活に活用する方面にも進出できればいいなぁ…とのもくろみでいます。
ベスト Squeak デバイスの歴史
俗に「ベスト Squeak (モバイル)デバイス」とは、小型であること、安価であること、比較的高速であることなど、出先で Squeaking を楽しむために適した点を持つデバイスで旬のもの(ベストとつくのにはあまり深い意味はない)を言い表すのに使われます。この名を冠されたデバイスが、SML での投稿をきっかけに Smalltalker の間でブームになることもしばしば。過去には、ヨドバシで1万円を切る価格で販売されていたコンパックのプレサリオ 213、広い液晶画面が特色の VGA ザウルス、sigmarion、ポポペなどがフィーチャーされています。ただ、高価なザウルスに対して、単に超安価で入手できる(もしくはそう錯覚する…(^_^;))プアマンズざうちゅうマシン的位置づけでとらえたほうが正確かも…と思うのはきっと気のせいでしょう(笑)。Morphic フレームワークが標準になる前は古の軽い MVC GUI フレームワークだったので Win CE デバイスでも事足りたのですが、今や Morphic フレームワーク GUI がデフォになり、一方で、Win デバイスも小型軽量化されるようになってきており、今後のベスト Squeak デバイスとして注目される製品は WinCE ベースから Win ベースに移ってゆくものと思われます。
タッチパネル式 LOOX S について
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国内で販売されている富士通製 LOOX S シリーズの北米向け輸出仕様機。米国名、LifeBook P-1100 シリーズ。キーボードが US タイプなのは別にして、原則として LOOX S とおなじだが、その特色は液晶表示面にタッチパネルが組み込まれていること。現時点でのマイベスト Squeak デバイスといったところか。Crousoe 800Mhz 。ATI Rage Mobility-M グラフィックアクセラレータを搭載しているので Croquet だって動く(正直、期待していなかったのでちょっとびっくり)。
SqueakToys はスケッチモーフを用いてその威力を発揮するが(って私自身はほとんど必要に迫られて使うことはないのだが、デモは頻繁にするのでね…(^_^;))マウスはともかく、出先でトラックパッドでってのはひっじょうにキビシイ。ところが従来、小型で持ち運びができてタッチパネル式のデバイスってことだとキーボード付きなら WinCE の H/PC となるわけだが、これは残念ながらいまだに SqueakToys をストレスなく動かすにはパワー不足。ということで、このタッチパネル式液晶組み込みタイプの LOOX S(長いから厳密には嘘だけど個人的には「ペンベース LOOX S 」と呼称)の出番とあいなったわけである。それが満足な速度で動くかの議論は別にして、さすがに重いことで定評のある Win XP を標準搭載してくるだけあって Squeak に関しては、それこそ Croquet でも動かさん限り WinCE デバイスで感じていたようなストレスはまったくない。
嬉しいオマケのスペックとしては今どきの WiFi と 100/10 base-T Ethernet ポートの両方を備えていること(ひとつ前のモデルはどちらかひとつだった。まあ、いずれも PC カードものが安いからそれを買い足せばよろしいのであるが)。そうそう“ひとつ前のモデル”で思い出したが、ちなみにこのペンベース LOOX S は、ひとつ前のモデルなら企業向けで国内でも入手できた(太陽生命はこれをベースにカスタマイズした「ぱれっとくん」を勧誘員に使わせているとか)。が、残念ながらほとんど流通していないので、中古市場でも入手は困難が予想されるので、あしからず。
新プチ暫定 Dynabook デバイスの登場
新しい Linux Zaurus である SL-C750 は、もちろん、遅いと言われる LOOX S よりさらに遅く、キー数の制約からキーボードショートカットなど満足に使えないものではありますが、Morphic GUI をそれなりに使える携帯個人情報デバイスとしては、はじめてのものなのではないでしょうか。
予定
個人向けのコンピュータ環境には何が必要なのか…を改めて考えながら、いろいろ試行錯誤してみたいと思っています。将来的には必然的に Sqewton プロジェクトや Squeak で作る執筆環境との統合も。あと、あまりにあまりな(^_^;)見た目の部分も、ちまちま直したり手をいれたりしたいと思います。
見た目以前に、Workspace などの使い勝手上おかしいところ、明らかなバグを直してゆきたいと思います。とりあえず気付いた点は、
- ワークスペース変数はオン/オフできたほうがよい …… 済
- accept/cancel がきちんと動作しない …… 済
- find next/do again がロジックを共有していることによる不都合の解消 …… 未
- Workspace をより効果的に利用できるようにするための新しい枠組みの構築 …… 未
- しかしテキストファイルエディタにはしない。すでにあるし。
- 具体的には、ウインドウを閉じても再度呼び出せる枠組み。不要になったら解放する機構。
- フォントまわりがしょぼすぎ、いいかげんすぎ …… ぼちぼち
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