Xemem:努力
駿台予備校の数学の講師に有名な秋山仁先生がおられた。…というか、彼の授業を受けるのが目的で同予備校に入ったようなものだ(そのために浪人した…とまでは言わない(笑)。もっとも、私が入れたのは公立なんとかという低いクラスでここでは彼の授業は受けられず、もっと上のクラスにいる友人たちを頼ってすべての授業を結局モグリで受けきった)。彼は、実に印象的な言葉をたくさん投げかけていたが、その中でも「君たちは“努力”というものが本当はどんなものかを知らない」という問いかけが今も心に残っている。結局、答えを聞くことはできなかったが、がむしゃらにやればそれが“努力”なのではないことは分かっていた。
岩波によると「目標の実現のため、心身を労してつとめること。ほねをおること」なのだそうだが、私は「目標の実現のため」に重きを置いて、努力とは「目的を、可能な限り効率よく達成するための工夫をすること」としている。“がむしゃら”がその工夫や算段のうちなら大いに実行すべきだが、そうでなければ必須とは思わない(そしてほとんどの場合、それはネガティブにしか働かない)。しかし、こうしたスタンスはどうやら傍目には快く思われないようである。--鷲見
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