オブジェクトと粘土
計算機は、自動化の手段(=手続き)という側面のほかに、粘土(^^;を半永久的にそのまま保存してくれる場(=記憶)という側面があり、
前者だけじゃなく後者も凄く嬉しい存在なんだと思う。
半永久ってのは実に都合がよくて、本物の粘土と違って、計算機内のオブジェクト粘土は、乾かない。
そのくせ、都合がいいときだけ、固まらせることが出来る。
そのくせ、都合がいいときだけ、塑性が蘇ったかのように扱うことも出来る。
それどころか、100%こっちの都合にあわせて、剛性と塑性のバランスが幾らでも変化させられる
(というか、変化したのだと「見なす」ことが出来る)。
Smalltalkは粘土自体で粘土工作台を作るようなもの、という喩えが有ったと思いますが、
あれは上記の性質のおかげで、可能になるんだと思う。
つまり、粘土を2掴み用意し、左手のものは平らに延ばしてから「おまえ、固まれ」と命じる。
(というか、その塊の"急所"さえ触らなければ、オブジェクト粘土は何時までも変形しない、というだけ。)
そして、右手のもの(柔らかい(と見なす))を左手の粘土板(硬い(と見なす))に載せて、作業を開始する。
そういう感じじゃないかな。
で、コードは、(これまた勿論粘土で作れるが、それはある意味でどうでもよくて、)工具なんだろう。
工具は有れば便利だが、無くてもとりあえず粘土はいじれる、んだと思う。 -戯 - 2003-07-16, 18:21:44
オブジェクトに可塑性が充実してくるとより活き活きしてきますね。Smalltalk のオブジェクトはクラスの支配下にあるため、Self やオブジェクトベースのエッセンスを取り入れた Ruby などのそれに比べるとある面、見劣りしますが、クラスベースという制約の中では結構がんばっていて、不自由をそれほど感じないように工夫されていると思います。クラス定義を変更すると同時に、その時点で存在するオブジェクトに変更が適用されるのはありがたいです。これだけやってくれていれば、実際にはオブジェクトの可換性のほうがボトルネックになりますし、Self の traits 可換性もいろいろな障害や制約を生じうるでしょうから、Smalltalk とどっこいどっこいかもなと最近思えてきました。--sumim
兄弟ページ :-Dが幾つか有る模様 :
デジャビュか、ジャメビュか(笑)。--sumim
- てゆーか、「粘土」は元々俺の原体験(笑)なので、昔興味の対象だった粘土と今興味の対象であるObject(と少し前興味の対象だった音(笑))との間に、何か繋がりがあるのかな?とか考えてしまって、共通点を「探して」しまうんですね。 -戯
- ドビュッシー (だったような気がする)の言葉に、「交響曲は、作曲者の母の子守唄がモチーフになってるものだ」というのが有るらしい(^^;。三つ子の騙しぃ100までってか。
あんまり関係ない話だが、鉄を思い出した。
「Aという金属で、同じAという金属を削る道具(刃)を、作れる」のは、鉄くらいなものなんだそうだ。
鉄(と少量の炭素)と熱処理のバリエーションだけで
ここまで柔らかくなったり硬くなったりしてくれる(実用)金属は、鉄くらいなものなんだそうだ。 -戯
このページを編集 (2662 bytes)
|
以下の 1 ページから参照されています。 |
- 青木淳 最終更新: 2005-02-12, 10:30:09 <61-27-3>
This page has been visited 3906 times.